もはや若白髪ではない

そう、もはや、これは若白髪ではないのです。

肩書の魔法

今日は、朝から気分が乗らない。

業務開始30分後の自分の発言で、自爆した・・・のか?

 

「昔、通っていたスクールは男性ばかりで、

こんな私でも、モテモテだったのよ。」と言ったら、

それを聞いていた社長夫人が、

「いいな~。」と言った瞬間、

「だったら、お前も行けばいーじゃんよ。」という声が、

社長のデスクから飛んで来て、

そうなると、社長夫人が、

「あぁぁ、そういうの、ほんとイラッとする。」と吐き捨てて、

「ね~、そう思わない?」と私にも同意を求めてきたが、

そうっすよねっとも言えるはずもなく、

その後、社内に、嫌な沈黙が続いている。

今もだ。

 

人は、どこでキレるのか、分からないものだ。

気まずい。

とにかく、帰りたい。

 

この会社での、私の業務など、正直大した仕事ではない。

データの打ち込みに集中しすぎて、鳴ってる電話を無視したり、

書類をしまう途中でトイレに立ち、

しまいかけの書類は、翌日まで放置したまま忘れ去る。

ハンコを押せば、軒並み屋号が、逆さまだ。

来客へのお茶出しも、あたふたし過ぎて、客人に気を使われ、

あげくに溢す。

そのくせ、社のお茶を、社内イチ飲む。

 

要らねーよな、こんな社員。

 

そういう事には鼻が利く私は、だから絶対休まない。

何が起こっても、遅刻早退の機会など、決して己に与えない。

そしてもちろん、イエスマンだ。

私は、その部分だけにはプライドを持って、

いや、違うな。

クビにならないよう、日々怯えながら働いているのだ。

 

しかし、こんな私でも、仕事で輝いていた頃もあった。

自分の店を持った頃だ。

例の前記のスクールで整体の勉強をし、必死に働いて、金を貯め、

ついに自分の店を立ち上げた。

 

整体院で整体師として働いていた時には、

褒められた事などほとんどない私が、

自分の店を開いた途端、

来客に、もれなく褒め称えらるようになった。

ゴットハンド!

カリスマ整体師!

腕のいい先生!

 

ついでに、

美人な先生!

スタイル抜群!

お洒落でやり手な女性の憧れ!

 

こんな感じで、大変な褒められようだった。

当時、私は、それを一身に、余すところなく、

真顔で受け取っていたが、

冷静に自分を鑑みれば、

私は、整体師として、どう見積もっても、中の下の腕前だった。

そして、女性としても、ひいき目に見て、中の下の外見だ。

 

私を称えた言葉の中には、

もちろん、お世辞も含まれているが、

それだけではなく、要するに、

私も、私を見た人々も、

「店主」という肩書の魔法に掛かっていたという事なのだろう。

 

ちょっぴりドジッ子な美人OLか、

はたまた、

心身老化加速中の中年事務員か、

どちらの肩書も、

実は、自分次第で変えられるのかも・・・しれない。

今のところ、その術は・・・見つかんない。